- 仕込み:温度はデーター例です。室温16℃、粉温12℃、仕込み水は26℃。
- 冬場、気温が低い場合、生種起こしコースでパンケースとHBを温めておくとやり易いです。
- フランスパン用粉は固まっている場合がありますので必ず篩いで篩います。
- パンケースに食塩と仕込み水を投入食塩を良く溶かします。
- ドライイースト・粉末モルトは粉にふるいこんで投入します。
- パンケースをHBにセット、ドライイーストコースのパン生地仕込みコースを選択してスタートします。
- ミキシング1分で”切り”スイッチで停止して、生地温度を確認。(22℃でした)
- 4隅の生地をまとめ2分程度小麦粉に水が膨潤するのを待ちます(生地温度が高い場合はHBからケースを取り出し濡れタオルで冷します)。
- 2分後、再度パン生地仕込みコースを選択してミキシングをスタートします。(今回は途中の生地温度が低かったので蓋をしてスタート)
- 2分ミキシング後HBを停止し、同じように確認し、2分経過後HBを再スタートして2分ミキシングして捏ねは終了です。
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- 生地の伸び具合は伸びは良いものの、決して薄い膜は出来ません。注意して生地を伸ばしても画像のように生地が切れてしまいます。
- 食パンや菓子パンとは全然違いますので注意ねがいます。
- HBはスタートして最初の40秒はゆっくりな回転でケーキの粉合わせ程度です。ですから今回の捏ねは全部で5分回していますが、ミキシングに相当する捏ねはぜいぜい2分半程度で、非常に軽い捏ねになっております。
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- 生地温度を測定(23.8℃でした)
- 捏ね上げ温度は24℃がベストですが冬場は1℃高めにあげます。
- 一次醗酵・パンチ
- 混捏が終わったら生地を丸め、ショートニングを薄く塗布した醗酵容器に入れ蓋をして28℃で約2時間醗酵させます。
- 発酵ボックスについては「配合表と工程表の見方」を読んで下さい。
- 2時間後約2.1〜2.3倍に発酵したらパンチ(ガス抜き)を行います。パンチの仕方は手粉をふった作業台に静かに空けて全体の四隅をまとめて丸くし再び容器に戻します。
- パンチ後さらに1時間発酵させて2.6倍程度に発酵させたら終了です。
- この時間と発酵倍率の関係は捏上温度が24℃を基準になっております。捏上温度が低ければ醗酵時間は長く、捏上温度が高ければ当然短くなります。
- 生地分割・まるめ
- 生地分割は2個取りですので(1個の生地を2個に分ける事)簡単です。生地を作業台の上に空け、平にのばしてスケッパーか包丁で分割し計量します。
- 分割重量は出来るだけ正確にします。これは焼成後の焼減率を測るときに必要になります。
- 生地まるめはやはり食パンや菓子パンと違い出来るだけガスを抜かないよう、四隅を丸め傷口をふさぐようにだけにして丸くまとめます。
- ベンチ
- ベンチタイムとは、分割・まるめで傷められた生地を休めさせる時間を言います。
- ねかし箱(適当な箱にさらしや天竺の布を敷いて手粉をふって置く)に寝かせ蓋をして25分〜30分暖かいところに置きます(28℃が理想)。
- ベンチタイムをいいかげんにする人を見ますが、時間をおけば良いということではなく生地玉を手で持ち、手で押して抵抗なく伸展する状態になったら成型する事が出来るのであって、生地が回復しないうちに成型すると、成型に無理が伴い、焼成後がっかりする事になります。
- 特に冬季は生地が冷え込まないように留意してください。
- 成型
- 成型での生地の取り扱いはやさしく行う事をむねとし、無理な力を加え潰したり、引っぱったりする事がないように慎重に進めます。
- 生地を作業台に置き、手粉を薄く全体につけて手の平で軽くたたいてガスを抜きながら直径15cm程度に広げます。15cm程度に広げると最終の生地の長さは25〜26cmになります。
- 手前1/3のところへ生地を折って・・・合わせて指先で押さえてC画像のようにします。
- 折った端は指先で良く押さえます。
- 手前と奥を逆にして、やはり1/3のところへ生地を折ってやはり指先で押さえます。
- 手前を1cm位を残すようにして上から二つに折ります。この際H画像のように左手親指で上の生地を中に押し込むようにして、右手親指の付け根で押さえます。この時 I 画像のように上の生地を中に押し込むように動かします。これをやらないとJ画像のようにただ生地を折っただけになってしまいます。生地に芯を作るとはこういう事を云い上手に芯が出来ていないと綺麗なクープは出来ません。
- さらに上から二つに折り込んでFのように棒状にして全体を転がしながら形を整えます(この時の折り方も同じです)。
- キャンバス生地(帆布)でうねを作りとじ目を下にして寝かせませす。この時うねは小指1本程度余裕を持って作ってください。この作業を布取りといいます。
- 二次発酵(ホイロ)
- ホイロは32℃で約60分を目安にします。湿度は高めの方がクープが出やすいようです。表面が乾燥するようではクープは出ません。
- クープいれ
- ホイロが終了したらいよいよ窯入れです。でもその前にクープを入れる必要があります。
- 布取りした生地をそっとピールに移します。(やり方はQ&Aで画像付きで説明しています)
- 「設備の説明」で記したカミソリの刃でクープをいれます。
- クープを入れる時下の図のように”垂直切り”にならないように、生地の表面の皮をそぐように浅く入れます。クープが”垂直切り”になったり、深く入れすぎるとクープがうまく開かず、ボリュウムがでなかったりする時があります。
- 又クープの方向はA図のように余り斜めにならないように、それぞれのクープの1/3位重なるようB、C図のように入れます。
- 私のクープの入れ方はB図のように入れていますが、本来はC図のやり方が正しいようです。ただC図ですとどうしてもクープが出ずらい為私はB図で入れています。
- 焼成
- 電子レンジ併用オーブンの場合故障の原因となる場合がありますので、心配な方はオーブンに入れる前に生地に霧をかけ、さらに生地をオーブンに入れてから扉を少し開けて隙間から霧を充分にかけて下さい。
- 写真は東芝のオーブンで蒸気焼成を行なっている様子です。
- 平天板が無い場合はオーブン付属の天板でも勿論結構です。
- 下記の画像は「設備の説明」で記した黒皮平天板をオーブンの下段にセットして上段には天板をセットし、中に砂利を敷き詰めたピザ皿を入れてあります。※生地が乗っている天板が黒皮平天板です。
- 予熱は300℃(出来るだけ高い温度)にセット加熱しておきます。
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- 生地をピールで平天板の上に乗せ、すぐに上段の角皿を少し引き出し100〜200cc位のお湯をカップでそそぎすぐに扉を閉めます。
- 30秒〜1分30秒位生地を蒸らしオーブンのSW(スイッチ)を入れます。
- 最初は250℃で焼成、途中焼色を見ながら温度を落とし約25分焼成します。(オーブンの種類により焼成温度はかわります)
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- 備考
- バケット作りは非常に難しいです。私も常に綺麗にクープが出るとは限りません。バケットよりクッペの方が簡単にクープが開きますので、まずそちらを挑戦なさる事をお勧めします。基本的に家庭用のオーブンで完璧なバケットを望んでも所詮無理があるとも思っております。
- 家庭用のオーブンで扉を一回開けて閉じると中のファンが回る機種があります(砂利にお湯をかけ扉を閉めるとすぐに排気口から蒸気が噴出す機種)。そのようなオーブンでは蒸らしの効果はありませんのでお湯を注いで扉を閉めたらすぐにSWを入れた方が良いかも知れません。
- 蒸気量(何ccのお湯をいれるか)、又蒸らし時間の長短で出来上がりの顔にかなりの差がでます。多すぎるとパンの艶・テリは非常に良いのですが、クープはでません。又少なすぎるとボリュウムが無く、艶の悪いものに仕上がります。
- 生地の混捏の方法を大幅に変えました。生地が少量になった事と粉の銘柄が変更された事もありますが、今まで少し捏ねすぎだったようです。途中で2分づつ休んでいるのは粉が水を吸って充分に膨潤するのを待つ為です。基本的にHBの回転スピードはフランスパン生地には速すぎるという事ですね。
- 焼減率とは焼成によりどの程度水分が飛んだのかの目安です。生地の分割重量が210gで焼き上がった時の重量が170gだとしますと(210−170)÷210≒19%で焼減率19%と表します。フランスパンでは22〜25%が良いと言われているようです。
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