フランスパン
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フランスパンとは、小麦粉・塩・水・イーストのみで作られるフランスパリ発祥のパンの総称。バゲットやバタールがよく知られている。フランスの植民地だったベトナムやカンボジアでも普及している。
本国フランスではパン・トラディシオネル(pain traditionelle)、または単にパン(pain)と言う。卵、乳製品、油類などの副材料を使わないことが特徴で、それゆえ作り手の技術が味を左右するため、パン職人になる上での難関であると言われる。
日本では京都に進々堂の続木斉が日本人最初のパン留学生として2年余パリでパンの理論・実技を学び、帰国後の1924年日本で初めてのフランスパンを製造・販売。
日本では、1954年に元フランス国立製粉学校教授レモン・カルベルによる実演が行われ、1965年にパン職人フィリップ・ビゴビゴの店による作り方の実演が行われて以降に普及した。
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[編集] 種類
同じくパン・トラディシオネルを使ったパンでも形や大きさにより名前が違う。
- ドゥ・リーブル(deux livres 2ポンド)850g 54cm~55cm
- バタール(batard 中間の)350g 40cm
- バゲット(baguette 杖、棒)350g 68cm
- パリジャン(Parisien パリっ子)650g 68cm
- フルート(flute 楽器のフルート)450g 60cm
- フィセル(ficelle 紐)150g 40cm
- エピ(穂)
- シャンピニョン(champignon マッシュルーム)
- フォンデュ(双子)
- クーペ(coupé 切られた)約20cmの紡錘形。焼成前にナイフで一本の長い切れ目(クープ)を入れる。
- ブール(boule 丸,ボール)
[編集] 製造例
小麦粉(フランスパン用粉): 100%、ドライイースト: 0.4%、食塩: 2%、モルトエキス: 0.3%、水: 68%
⇒ミキシング(スパイラルミキサー L4"-M3" 捏ね上げ温度24℃) ⇒ 一次発酵(120分) ⇒ パンチ(ガス抜き) ⇒ 二次発酵(60分) ⇒ 分割 ⇒ ベンチタイム ⇒ 成型 ⇒ ホイロ発酵 ⇒ 蒸気焼成(220度25分)
※発酵・ホイロは温度28℃・湿度75%
[編集] 日本での発展
- めんたいフランス:フランスパンに明太子をはさんだもの。ある程度定番化しつつある。
- ガーリックトーストに良く使われている。
[編集] 関連項目
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