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鉱山のズリ山には有望な石はありませんが、山中には開発に至らなかった露頭も多く存在するようで、稀に転石の中から美しい自然金を確認することが出来ます。八溝山地は、金山としての採算はあわないものの、今でも宝の山と言って良いでしょう。
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以下3点は鉱山のズリではなく山中の転石から入手したものです。だいたい良い鉱石は坑口の近くで採集できる確率は極めて低い。特に金山ならなおさら。
印象として太くて綺麗な石英脈に自然金は確認しにくい。母岩混じりの細かい破砕部分の境目に注意をすると以外とよく見つかります。山中に石英は幾らでも落ちているのですが、これらのものから金鉱を分別するのには熟練が必要です。
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石英脈に黒い線が稲妻のように模様を作っているものも有望です。表面にないときは少し解体して調べます。
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稀ですが肉眼で確認できるサイズも産出します。周りには酸化鉄の汚れがあることから升石を伴って産出したあと升石が剥離したものと思われる
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自然金は大概、母岩との境目の石英側に付いている場合が多いが、時々母岩側に付いているものも見られる。この産状では褐鉄鉱をともなうのも特徴の一つです。
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石英と母岩の接触部分が上手く剥がれたところには時々微細な金が多数付着していることがあります。
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母岩混じりの斑になった石英には高い確率で金がきている。山中でこのような鉱石は珍しくなく、最近は自然金の回収確率も上がり、こういった石英片を10個集めれば、そのうち1つにはルーペサイズ以上の自然金が着いているものが確認できる。昔の選鉱所での手選鉱は、このような上鉱を判別していたのでしょう。
最近、山中でいくつかの旧坑を確認した。それらについても、いずれ画像をアップしようと考えています。
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石英中の黒いラインに自然金を伴う例も多々あります。ただしこれは銀黒ではありません。
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乾いていると分からないが濡らすとはっきり見えることがあります。このサンプルには微細ながら多数の自然金が着いているのが確認できます。
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これは久慈川の支流で採取したものです。
昨年は3時間半でトータル11.85グラム採集したこともあり、常陸が奈良時代以来の砂金産地の名門であることが充分納得できました。
川沿いにお住まいお年寄りの方には、たまに砂金掘りの技術と寄せ場の目利きが出来る人がいます。そういった方々のご指導が無ければ、私の現在の技術はあり得なかったことでしょう。そういった意味では私は非常に幸運に恵まれました。
それにしても茨城、福島では最近護岸工事が多い。時勢の流れですから市街地である大子町の護岸工事を止めろと言うわけにはいかないでしょうが、すこし残念です。
常陸金山史研究会は、今後も全ての支流や鉱山跡を調べ砂金と鉱山の分布などのデータを収集し、記録に残していきたいと思っています。
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